【夫婦関係調査】夫婦で「ONE TEAM」になれている妻はわずか6.6% 一方、約半数が関係改善に向けて行動
ー子育て世代の妻487名に聞いた『夫婦の方向性』に関する実態調査ー
私たちが目指す「夫婦ONE TEAM」とは
子育てや暮らしの中で、こんな瞬間はないでしょうか。
「言わなくても分かってほしい」と思う一方で、「言っても分かってもらえない」と諦めてしまう。意見が違うたびに、なんとなく気まずくなって、話すこと自体を避けてしまう。
私たちは、夫婦が同じ意見を持つ必要はないと考えています。大切なのは、お互いの違いを認めながら、これから先の人生をどう歩んでいくか、同じ方向を見て支え合える関係でいること。私たちはこれを「夫婦ONE TEAM(ワンチーム)」と呼んでいます。意見や役割が違っていても、運命共同体として支え合える、そんな関係性のことです。
この夫婦ONE TEAMという状態は、目指す価値のあるものです。夫婦の間に安心感があると、それが家庭全体の空気に反映され、子どもが育つ環境の安定にもつながっていく。私たちがこのテーマに取り組んでいるのは、そう考えているからです。
こうした「夫婦ONE TEAM」をつくる場として、私たちG&Arc(株式会社ジーアンドアーク)は、女性や子育て中の方が自分らしい働き方・暮らし方を選べるよう、学びの場づくりに取り組んできました。2026年2月に立ち上げたママ向けオンラインプログラム「OurMe(アワミー)」も、その一つです。前身のオンラインサロンは2023年10月から運営しており、これまでに850名以上の女性の夫婦関係や日々の暮らしと向き合ってきました。
参加される方の多くが口にするのは、「夫婦でもっと話せるようになりたい」「同じ方向を向いて子育てや人生を歩みたい」「お互いに支え合える関係を築きたい」という思いです。
そこで今回、OurMeおよび前身サロンに参加した487名の妻を対象に入会直後にアンケートを実施したところ、夫婦で“ONE TEAM”になれている人は決して多くない一方で、多くの妻たちがすでに関係改善に向けた一歩を踏み出している実態が見えてきました。
本レポートは、2024年1月〜2026年7月に実施した「入会直後・夫婦関係アンケート」の回答487件をもとに作成しています。回答者は、主に30〜40代の既婚・子どもがいる女性による回答です。
「夫婦でONE TEAMになれている」人は、まだ少ない
入会直後のアンケートでは、夫婦ONE TEAMになりたいと「伝えて、同じ方向を向いている」と答えたのは、わずか6.6%でした。一方で、「話し合えていない」という回答も45.2%にのぼります。
この2つの数字だけを見ると、夫婦の間には高い壁があるように感じられるかもしれません。
残りの約半数(48.2%)の妻たちは、その中間にいます。内訳を見ると、「伝えて、同じ方向を向けるように努力中」が30.4%と最も多く、「話し合い中」が14.4%、「話し合いたいと伝えている」が3.4%と続きます。つまり、まだ完全に同じ方向を向いているわけではないけれど、黙って諦めているわけでもなく、すでに何らかの形で夫婦としての方向性を話題にし始めている。そんな妻が、約半数を占めているのです。
この数字だけを見ると、「ONE TEAMなんて理想論なのでは?」と捉えられるかもしれません。しかし、データをもう一段深く見ると、まったく違う景色が立ち上がってきました。
カギを握るのは「48.2%」
私たちが注目したのは、「伝えて、同じ方向を向いている」夫婦ではありません。
先ほどの結果で最も多かったのは「話し合えていない」45.2%でした。しかし、それを上回る48.2%の妻たちは、まだ理想の状態には至っていないものの、すでに夫婦で方向性を話し合おうとしたり、すり合わせようとしたりする行動を起こしています。
夫婦としての方向性が、まだぴったり重なってはいないけれど、同じ方向を目指して「動き始めている」48.2%。私たちが注目したのは、この数字です。
「伝えてみた」「話題に出した」「話し合おうとした」「すり合わせようと努力している」一つひとつは、決して大きな出来事ではないかもしれません。しかし、これらの行動の背景には、共通する感情があります。それは、「このままでいいわけがない」という危機感であり、「変わりたい」という前向きな気持ちです。
夫婦関係がうまくいっていないとき、人はしばしば二つの態度のどちらかを選びます。一つは、見て見ぬふりをして日常をやり過ごすこと。もう一つは、「言っても無駄だ」と話すこと自体を諦めてしまうことです。48.2%の妻たちは、そのどちらでもありませんでした。うまく言葉にできなくても、関係がぎくしゃくしても、それでも一歩を踏み出そうとした。
つまりこの数字は、「無関心ではない」「諦めてもいない」 という、はっきりした意思表示なのです。
なぜ「同じ方向を向いている状態」まで行き着けないのか
では、なぜこの48.2%は、「同じ方向を向いている状態」まで行き着かないのでしょうか。アンケート結果からは、いくつかの背景が浮かび上がってきます。
一つは、テーマの性質そのものです。家事の分担やお金の管理であれば、ルールや役割を決めてしまえば、ある程度は仕組みで回るようになります。しかし、夫婦としてどんな人生を歩んでいきたいか、という「ビジョン」には決まった正解がありません。話し合うたびに、お互いの価値観の違いが顔を出します。
もう一つは、その価値観のズレそのものへの恐れです。踏み込んで話せば、思っていた以上に考え方が違うことが分かってしまうかもしれない。その可能性が、話し合いにブレーキをかけます。
そしてもう一つ、単純だけれど大きいのが、日々の忙しさです。子育てや仕事に追われる毎日の中で、「夫婦の方向性」という答えの出ない話題は、どうしても後回しにされがちです。
つまり、夫婦ONE TEAMはやる気だけでは進まず、話し合える土台が必要なテーマなのです。がんばろうと思っても、話す時間の確保や、話し方そのものが分からなければ、動き出した気持ちは止まってしまいます。
「動き出している48.2%」が持つ可能性
この48.2%は、まだ理想の状態にたどり着いたわけではありません。それでも、確実にスタートラインには立っている。夫婦ONE TEAMに向かって、すでに一歩を踏み出している人たちだと、私たちは捉えています。
この一歩は、実はとても不安定なものでもあります。もしここで、気まずさから話題をやめてしまったり、「言っても分かってもらえない」「やっぱり無理だ」と諦めてしまったりすると、再び沈黙に戻ってしまいます。せっかく踏み出した一歩が、なかったことになってしまうのです。
でも逆に、このタイミングで安心して話せる型や場があれば、方向性は少しずつ揃っていきます。実際にオンラインプログラムの参加者からも、「話し方が分かってから、怖くなくなった」「一人で抱えなくてよくなった」といった変化の声が多く寄せられています。
48.2%という数字が示しているのは、あと少しの後押しがあれば変わっていける、そんな層の存在なのだと思います。
OurMeがあえて夫婦の話から始めない理由
そんな一歩を踏み出した妻たちが、安心して話し合いを進められるように、設計しているのが「OurMe(アワミー)」です。OurMeでは、夫婦関係や暮らしを整えるための考え方を学び、日々の生活の中で実践していくことを大切にしています。
最初の8か月間を「パートナーと向き合う期間」とはしていません。私たちが最も重視しているのは、相手を変えようとする前に、 自分と向き合うことです。なぜなら、自分の気持ちを言語化できていないまま夫婦の方向性を話すと、話し合いが噛み合いにくくなる場合があるからです。
具体的には、二つの講座から始まります。
一つは、子育て中でまとまった時間を取りにくい方に向けた「子育て世代のタイムマネジメント講座」です。日々のスケジュールを見直すことで自分のための時間をつくり、その時間を使って、今の自分自身や夫婦関係の状態を落ち着いて確認していきます。
もう一つは「キッチンから整える自分軸講座」です。キッチンという身近な場所にあるモノと向き合いながら、「自分は何を大切にしたいのか」を自分自身で考える力を養っていきます。
この二つを通して自分自身が変わっていくと、パートナーとの違いも自然と受け止められるようになり、本音を言い合える関係に近づいていきます。そのうえで、この先の人生を二人でどう乗り越えていくか、運命共同体としてどんな時も支え合っていけるか、そんな思考や行動を、少しずつ積み重ねていく。
それが私たちの考える、夫婦関係の土台づくりです。私たちは、こうしたプロセスを通じて、自分らしく人生をより良くしていくママを増やしたいと考えています。
アンケート回答後もOurMeで活動を続けている受講生たちからは、「意見が違っても、怖くなくなった」「同意じゃなく、理解を目指せばいいと分かった」「“同じ方向”って、同じ考えじゃないことに気づいた」という嬉しい変化の声がたくさん届いています。
夫婦のコミュニケーションは、家庭の安心感につながる
夫婦は、いつも同じ考えである必要はありません。大切なのは、違いを認めながら同じ方向を見ようとすること。その小さな積み重ねが、夫婦の信頼を深め、子どもたちが安心して育つ家庭へとつながっていきます。「夫婦ONE TEAM」とは、そのための土台となる思考方法です。
夫婦関係は、単なる家庭内の問題ではなく、社会全体の基盤に関わるテーマだと考えています。
これからもG&Arcは、女性や子育て中の方たちが自分らしい人生を選び、家族とともに前向きに歩んでいけるよう、学びと実践の場を届けてまいります。
調査概要
出典:OurMe(ママ向けオンラインプログラム)調査
「入会直後・夫婦関係アンケート調査」
(調査時期:2024年1月〜2026年7月/回答者数:487名
回答者:女性・既婚・子どもあり・30〜40代)
※本調査はすべて妻による回答であり、夫の回答項目は妻による推測を含みます。
これは「妻が日常的に感じ取っている関係性の体感」を可視化することを目的としています。
