妻480名の声から見えた「仲は良いのに、言えていない」夫婦のリアル

掲載日: 2026-06-02

私たちG&Arc(株式会社ジーアンドアーク)は、女性や子育て中の方たちが、それぞれの希望に合った働き方や暮らしを実現できるよう、さまざまな取り組みを行っています。その中で見えてきたのが、働き方や生活の課題の背景には、夫婦間のコミュニケーションや家庭内での役割分担、日々の小さな我慢が深く関わっているということです。

取り組みの1つとして、ママ向けオンラインプログラム「OurMe(アワミー)」を2026年2月に立ち上げました。なお、前身となるオンラインサロンは2023年10月より運営しており、現在までにのべ850名を超える女性の夫婦関係や暮らしを整えるサポートを行ってきました。

今回は、「OurMe」および前身となるオンラインサロンの参加者480名を対象に実施したアンケートをもとに、夫婦関係のリアルな実態をお届けします。 「仲は良い」と感じている夫婦の中にも見られる、小さなすれ違いや本音の出しづらさや、
妻たちが本音を飲み込んでしまう背景、夫婦関係が変わることで家庭や社会にどんな変化が生まれるのか。興味深いデータから「等身大の夫婦の姿」が見えてきました。

本レポートは、2024年1月〜2026年3月に実施した「入会直後・夫婦関係アンケート」の回答480件をもとに作成しています。回答者は、30〜40代の既婚・子どもありの女性です。

「大きな問題はない。けど…」妻たちが抱える静かな本音

妻から見て夫婦関係はどう感じるか聞いたところ、多くの回答者が「仲は良いと思う」や「家族としてはうまくいっている」「大きな問題はない」と回答しました。表面的には、多くの家庭で良好な夫婦関係を築けているようです。

しかし一方で、同じ回答者に「夫婦の会話は十分にできているか」「パートナーに本音を言えているか」と質問したところ、「本当は夫に対してモヤっとすることがある」「空気が悪くなるから我慢してしまう」「不満はあるけどまあいいか、って流している」など、表向きの関係とは異なる本音の声も寄せられました。

夫婦の会話について見てみると、「概ねできている」が35%、次いで「普通」が28.5%と、多くの人がある程度はできていると感じています。

一方で、「あまりできていない」が26.9%で、「十分に会話できている」と感じている人はそれほど多くないという結果になりました。

また、パートナーに言いたいことを言えているかという問いでは、「概ね言えている」が43.8%と最も多く、「本音を言えている」は14.6%にとどまっています。

2つの結果を合わせて見てみると、日常の会話はそれなりにできている一方で、本当に伝えたいことや気持ちまでは出せていない人もいます。

パートナーとの関係が悪いわけではない。でも、自分の本音まですべて打ち明けられているかといったらそうでもない。そうした「大きな問題はない。けど…」という静かな不満を抱えている妻の姿が、多くの回答から見えてきました。

妻だけではなく、夫も本音を言えていない可能性

このアンケートでは、回答者たちと夫婦関係にあるパートナーの気持ちについても踏み込んでいます。

パートナーが私(妻)に「言いたいことが言えているか」という質問に対して、妻からの回答は「夫も不満はありそうだが言ってこない」や「本音ではどう思ってるのかわからない」「多分、これでいいと思ってるはず…」が多数。

パートナーに直接確かめる会話をせずに、「なんとなくわかってるつもり」の推測ベースの回答が多かったのが印象的でした。

「概ね言えている」が30.2%、次いで「普通」が29.2%、「あまり言えていない」が29.4%と、ほぼ同じ割合で並ぶ結果になりました。

一方で、「本音を言えている」と答えた人は9.8%にとどまっています。

こうして見ると、多くの人が「ある程度は言えている」と感じているものの、本音をすべて言い合えている関係はそれほど多くないのが現実です。

また、「あまり言えていない」「全く言えていない」を合わせると約3割。妻から見ても、パートナー側にも言えていない気持ちがあると感じている人が少なくないことがうかがえます。

妻が本音を飲み込む背景には、家族への思いやりがあった

では、なぜ妻たちは本音を伝えることをためらってしまうのでしょうか。アンケートを深掘りしていくと見えてきたのは、外には出せない不満や静かな諦めの声たちでした。

「本音を伝えて家族の空気を壊したくない」
「夫婦のことで子どもに余計な心配をかけたくない」
「自分が我慢すれば回ると思ってしまう」

どれも、家族を大切に思うからこそ出てくる気持ちです。でもその優しさがじわじわと妻たち自身を疲れさせてしまっているのです。

家庭内の小さな我慢は、日々の暮らしや働き方にも影響する

「自分を後回しにしてでもまずは家族」という優しさは、多くの母親が持つ自然な感情かもしれません。

しかし、本音を飲み込む毎日が続くことで回答者からは、

「気づいたら毎日イライラしている」
「小さなことで爆発して自己嫌悪」
「『私、何がしたいんだっけ?』がわからなくなる」

こんな声も多く聞こえてきました。

こうした状態は、気づかないうちに働き方や日々の生活にも影響していることがあります。

大きな問題はないけれど、どこかずっと満たされない。そんな感覚は外からは見えにくく、夫婦のことはなおさら周りには伝わりにくいものです。

夫婦関係を仕組みから変える

そのために私たちが取り組んでいるのが「OurMe(アワミー)」です。OurMeでは、夫婦関係や暮らしを整えるための考え方を学び、日々の生活の中で実践していくことを大切にしています。

私たちが「OurMe」で伝えている「夫婦ワンチーム」とは、夫婦が無理に仲良くすることでも、なんでも分かり合えることでもありません。

そうではなく、「私(僕)はこう感じたよ」と安心して本音を言い合える関係を築くこと。この先の人生を二人でどう乗り越えていくかを考え、運命共同体としてどんな時も支え合っていくこと。

そんな思考や行動を積み重ねながら夫婦関係の土台を整え、人生をより良くしていくママを増やすことが私たちの目指す姿です。

アンケート回答後もOurMeで活動を続けている受講生たちからは、「言いたいことをちゃんと言っていいんだって思えた」「我慢が優しさだと思ってたことに気づいた」「家の空気が少しやわらいだ」という嬉しい変化の声がたくさん届いています。

夫婦関係が変われば、家庭も社会も変わっていく

本音を伝え合える関係になっていくと、妻も夫も一人で抱え込むことがなくなります。お互いの気持ちが見えるだけで、家庭の空気はふっと軽くなるものです。家庭が心から安らげる場所になると、仕事でも高いパフォーマンスを発揮できたり、子どもがのびのびと感情を出せるようになっていきます。

夫婦関係を整えることは、家族だけでなく社会全体にもつながっていく。夫婦関係を整えることは、家族の問題にとどまらず、女性の働き方、子どもの育ち、家庭全体の安心感にもつながっていくものだと私たちは考えています。

これからもG&Arcは、女性や子育て中の方たちが自分らしい人生を選び、家族とともに前向きに歩んでいけるよう、学びと実践の場を届けてまいります。

調査概要

出典:OurMe(ママ向けオンラインプログラム)調査
「入会直後・夫婦関係アンケート調査」
(調査時期:2024年1月〜2026年3月/回答者数:480名
回答者:女性・既婚・子どもあり・30〜40代)

※本調査はすべて妻による回答であり、夫の回答項目は妻による推測を含みます。
これは「妻が日常的に感じ取っている関係性の体感」を可視化することを目的としています。